
正直言って私の場合、こういった「〜の歴史」といった本の類いは、資料集めなどのために読むことはあっても、小説などのように楽しんで読むことはありません。ましてや「沖縄の歴史」なんてものは、悲惨な沖縄戦のイメージが強く、少し重い感じで気軽に読もうという気にはなれませんでした。しかし私はこの本の表紙と挿し絵を担当したので、とりあえずイメージを作る為に読まなければならず、泣く泣く(笑)371ページにもわたるこの本の原稿を読みました。本当はパラパラと適当にめくって、「読んだよ」とでも言おうと思っていたのですが(注:「むぎ社」は家族でやっていますので)、これが結構面白くて“自発的に”全部読んでしまいました。
沖縄で育って、沖縄の歴史なんて大体知っているつもりでしたが、よく考えれば中学や高校で学ぶ沖縄の歴史なんてものはほんの一部分だけです。沖縄の歴史について、旧石器時代から現代に至るまでを本で読むのは初めてでした。
沖縄の歴史というと、やはり沖縄戦に興味を持つ方が多いようですが(この本は沖縄戦については特に詳しく書かれています。沖縄戦については沖縄戦争 その実相をご覧ください)、私が面白いと思ったのは、沖縄が北山、中山、南山の三つに分かれて勢力争いをしていた時代です。争う為の武器を持たず、1609年に薩摩の侵攻を許すこととなった“平和の島”沖縄ですが、日本本土の戦国時代のような激しい戦の時代もあったのです。三つの勢力に分かれて戦っていたので、ミニミニ三国志とでもいった感じでしょうか。そしてこの三山が一つに統一され、琉球王国となるわけです。
この頃には国王となった尚巴志と共に、有名な武将が二人います。“沖縄の武将”なんてあまりピンとこないでしょうが、この頃の中城城主・護佐丸(ごさまる)と勝連城主・阿麻和利(あまわり)のエピソード(本文に記載)は沖縄では有名で、「忠臣の護佐丸」「逆臣の阿麻和利」として組踊りの中で描かれています。
ちょっと長くなってしまいましたが、この本は歴史大好き!といった人でなくても比較的飽きずに読める本だと思います。また、売れ筋TOP5でもランキングを載せていますが、この本は最近では一番売れている本です。